2009/03/16

Merzuga 1

ワルザザードから僕らを乗せたバスは一路メルズーガへと向かった。メルズーガはアルジェリアとの国境に近い砂丘の名だ。

僕らは途中いくつか寄り道をしている。まずはロッククライミングで有名なトドラ渓谷。

それこそインディージョーンズにでも出てきそうなこの渓谷、ここでラクダの肉のタジンを食べて再びバスに乗った。

ついでなのでモロッコの食事についていくつか書いておこう。基本的にフォカッチャ的なパンとそれにつけるトマトソースはだいたいどこででも出てくる。一番よくあるパターンはオリーブなどのサラダとタジン。タジンは日本でいうところの「煮込み」で、割合しっかりとした味付けで肉と野菜や豆などを煮込んだ料理だ。三角帽の形をした鍋のふたを見つければそれがタジンだ。旅行中何回食べたか分からないほどお世話になった。

有名なクスクスはそれほどしょっちゅう食べるものではないらしく、結局僕は一回しか食べなかった。メニューで見たのも2,3回といったところだろうか。観光客の見たメニューなんて大いにバイアスがあるものだから実際の食生活を反映している可能性は低いが。あぁ、果物はオレンジが多かった。飲み物はフランス領だったからだろうかコーヒーが結構多かったが、ミントティーなるものも結構popularだったように思える。生のミントを使ったミントティーは香り高く印象的だった。友人へのお土産にも乾燥したものだったが買って帰った。


次に向かったのが、地下水路から水を汲みとる井戸があるという所だ。特に名前は無かったように思えるが、いよいよここから砂漠らしくなってくる。バスから降り立ったとき、思わず息を飲んでしまうくらい殺伐とした風景だった。



最後の写真なんてフィクションとしか思えないが、こんな風景がただひたすら目の前に広がっていたのだ。

僕らの載っているバスは普通のワゴン車のため、砂漠を走行するには少々難がある。よって四駆車に乗り換えて一路砂漠の真ん中にあるホテルを目指すことになる。辺りはもう暗く、砂漠というとすぐ思いつくあの丘陵線は確認することができないが、行き先照らすヘッドライトがここが砂漠であることを教えてくれる。

ホテルについて食事をした後(やはりタジンだ!)、星を見ようと外に出た。満天の星空とはあのことだろう。写真には実際の半分くらいしか映っていないことを留意しつつ、クリックして大きな画像で見てみると、その星空のきらめきが分かる。

もう一度また別の機会で来てみたい、そうストレートに思った。

ところで、サン=テグジュペリとその作品についてごく軽く紹介しておこう。彼は郵便航空機のパイロットとしての自らの経験を元に小説を書いている。いちばん有名だろう「星の王子さま」は読んでいないので分からないが、「人間の土地」と「夜間飛行」では郵便航空機のパイロットたちの日常や、自らのサハラ砂漠での遭難、僚友の死などを書いている。当時は計器飛行などなく、まったくの暗闇を限られた情報を頼りに南米大陸まで飛行していたパイロットたちの仕事は、十分に彼らを社会的にも内面的にも英雄せしめるものだったに違いない。僕らにそれが想像できるだろうか、光一つない闇空を頼りない機体で切り裂いていくのだ。

そんな彼らが時に横切り、時に迷い込んだ砂漠を僕はドライバーの運転する4WDに乗って来たらしい。

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